0568-48-6781 [月~金]08:30~17:30 [土日祝]10:00~16:00

ブログ

info

不動産 日常 2020/3/6 2020/3/7

賃貸物件情報の誤り

人は誰もが一度ぐらいはお部屋探しを経験したことがあると思います。契約したか否かは問いません。お部屋を探したことがあるかどうかという観点で皆さんに経験があると思っています。

お部屋を探す動機は人それぞれです。進学、就職、転職、転勤、同棲、結婚、住替えなどが主な動機だと思いますが、中には離婚、夜逃げ、生活保護という人もいるでしょう。

お部屋探しの方法も色々あります。駅などに置かれているフリーペーパー、不動産屋さんの窓に貼られている物件情報、下調べなく突然不動産屋さんに入り物件を紹介してもらうなど様々ですが、多くはインターネット上の情報を頼りに物件情報を得ているのが現状です。

お部屋探しをインターネット上で行う場合、そのほとんどが不動産ポータルサイトというものを利用していると思います。

不動産ポータルサイトとは、SUUMO、HOME’S、アットホームというような聞き覚えのある不動産の物件情報を取り扱っているサイトのことを指します。

この不動産ポータルサイトには様々な物件情報が掲載されていますが、この物件情報には世間ではあまり知られていない事情が隠されています。

そもそもSUUMO、HOME’S、アットホームというような不動産ポータルサイトは「不動産会社」ではありません。単なる情報サイトです。

その不動産ポータルサイト(情報サイト)にはたくさんの物件情報が掲載されていますが、この物件情報を誰が登録しているかというと不動産ポータルサイト側ではありません。登録しているのは不動産会社です。

仕組みは割愛しますが、不動産ポータルサイト側と不動産会社とは上手く協力関係を構築し、不動産会社が登録した物件情報が今日の物件情報として検索サイト経由でお部屋探しをされている皆さんに情報が提供されています。

その物件情報の中には、ごくまれに誤った情報が提供されることがあります。誤った情報の対象として一番多いのは賃料です。

この誤った情報が提供される原因は大きく2つあります。

1つは誤入力、つまりヒューマンエラーによって起こります。例えば、賃料を円単位で登録する場合ゼロの桁間違い(一桁多い少ない)で誤った賃料を登録する場合があります。また、登録時の眠気による誤操作で起こる場合もあります。

上記の画像のように、1Kの24.5㎡で836万円の賃料というような物件情報が掲載されるのは、おそらく誤入力によるものでしょう。

もう1つは故意によるものです。つまり「わざと」です。

駅徒歩1分、風呂トイレ洗面所別、温水洗浄便座トイレ、追い焚き付き、インターネット無料の1LDKで55㎡の部屋が賃料4万5千円だったら皆さんどうでしょう?いい物件だとは思いませんか?

お部屋探しをしているときに上記のような物件を見つけて即不動産会社に問い合わせて「空いている」と聞くとテンション上がるでしょう・・・けど、いざ不動産会社へ赴いて部屋の再確認をしたところ「先ほど申込が入った」と断られ目的の部屋を諦めざるを得ない状況となるかとは思いますが、不動産会社側はそこで必ず別の物件を紹介してきます。

お部屋探しをしている側から見ると、いい物件だからすぐに申込が入ったから仕方がないって感じで別物件を紹介されていますが、不動産会社側は最初から別物件を紹介するために好条件の物件情報を掲載している・・・と知ればどう思います?

これは、好条件の物件情報は実は架空の物件として実際の賃料8万円のところを4万5千円に変更して掲載し、これに釣られて来店したお客さんに対して別物件を紹介するという手法で、業界内で「おとり広告」と言われるものです。

おとり広告についての詳細は割愛しますが、賃貸物件情報の誤りの原因には、後者の故意によるものと前者の過失よるもの、大きく2つあることがわかりました。故意と過失は、わざとなのか不注意なのかで異なりますが、物件情報の閲覧者から見てみると誤った物件情報が故意なのか過失なのかということは全くどうでもいい話です。つまり、誤った物件情報は、その原因が故意なのか過失なのかを問わず、業界内ではすべて「おとり広告」として扱われます。

近年のインターネット社会、いわゆる情報化社会において、いかに自身に有用な情報を獲得することができるかが大きな課題となっていると思います。また、たとえ自身に適した情報を獲得できたとしても、あまりに都合の良すぎる情報はここでいったんは疑うということも必要になってくるでしょう。

今回は「賃貸物件情報の誤り」について紹介しましたが、これに限らず、インターネットの普及によって情報収集が便利になったからこそその中に潜む誤った情報に踊らされることのないよう常に警戒していかなければならないと改めて感じました。